紅葉
今日は2限の授業が休講になったのに、
間違って大学に行ってしまった。
でも、ガックリした気持ちとは裏腹に、
充実した空きコマを過ごすことができた。
研究室で、1時間ほど、就活の面接対策と論作文対策の資料にゆっくり目を通して、これからするべきことを見つけ、目標を定められた。
本の温かみのある匂いが漂っているだけの、静かな部屋で、甘めのスティックカフェオレをいただきながら。
窓の外に目をやると、黄色やオレンジや赤の枯れ葉がはらはらと舞っていた。ため息に似た感嘆の息が出るほど綺麗だった。
自分がその空間の一部になるのは、似つかわしくなくて、頬の辺りがそわそわした。
気分が昂揚したのは久しぶりのことだった。
これから、自分はなんでもやり遂げられるような気がする。